社員旅行が嫌いではなかった。同期と喋れる、年に一度の機会だったから

社員旅行が嫌いではなかった。同期と喋れる、年に一度の機会だったから SESのリアル

私が所属していたSES企業には社員旅行がありました。年に1回です。

この手の記事で社員旅行が出てくると、たいてい「強制参加で苦痛だった」という流れになるものですが、私の場合は違います。

私は、あの社員旅行が嫌いではありませんでした。

旅行と言っても、内容はほとんどない

まず、中身を書いておきます。

  • 1泊2日
  • バスで行ける近場、隣接する県
  • みんなでどこかに行くとか、観光するとかはない
  • 夕飯どきの宴会で、全員が一堂に会する
  • それ以外は自由

観光地に行くわけでもなく、レクリエーションがあるわけでもありません。バスで移動して、宿に入って、夜に全員で集まる。それだけです。

それでも、私にとっては貴重だった

なぜ嫌いではなかったのか。理由はひとつです。

同期といろいろ喋れる、貴重な機会だったからです。

常駐だと、同じ会社の人間と会いません。私は自分の会社に通勤した経験すらほとんどありません。朝も昼も夕方も、周りにいるのは全部よその会社の人です。

だから、年に一度、全員が同じ部屋に集まるあの宴会は、私にとっては数少ない機会でした。

ここが、いま思うと切ない

書いていて気づいたのですが、これはかなり奇妙なことです。

普通の会社なら、同僚と喋るのは日常です。給湯室でも、昼休みでも、帰り際でも。わざわざバスに乗って隣の県まで行く必要はありません。

私にとっては、それが年に一度のイベントでした。

そして、旅行の中身が薄いことが、逆にその目的を証明していると思います。観光もレクリエーションもないのに、わざわざ全員を集める。あの旅行の実質は、「年に一度、全員を物理的に同じ部屋に入れること」だけでした。

それ以外に、社員が顔を合わせる手段がなかったからです。

「見たことあるけど、あの人誰だろう」

もうひとつ、書いておきたいことがあります。

宴会の会場には、顔と名前が一致しない人が、結構いました。

見たことはあるけれど、あの人は誰だろう。そういう人が何人もいる。自分の会社の社員に対して、です。

後輩は基本的に把握していました。理由は単純で、同じ現場になったことがあるからです。つまり私は、たまたま同じ現場に送られた人だけを知っていたということになります。

会社の同僚を知る手段が、配属の偶然しかない。

自社との接点は、年に14回だった

数えてみると、こうなります。

  • 月1回の全社会議 … 年12回
  • 納会 … 年1回
  • 社員旅行 … 年1回

合計14回。これが、私が15年間、自分の会社に所属していると感じられる機会のすべてでした。

その14分の1を、私は嫌いではなかった。それだけの話です。

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