最初の現場の話を、もう少し書きます。
周りは全員、その会社の人だった
私が常駐していたのは、客先であるA社のオフィスでした。作業自体は、A社が持ち帰りで製造しているプロジェクトを手伝う、というものです。
周りにいるのは、A社の社員ばかりです。自社の人間は、面談をしてくれた先輩がひとりだけ。
そして、そのA社の社員はほとんどが30代以上でした。
ひとりだけ、同い年がいた
A社も同じ年にひとりだけ新卒社員を採用しており、私と同い年でした。
同じ年に社会に出て、同じ建物にいて、同じフロアで働いている。片方はその会社のプロパー社員で、もう片方は全然別の会社からドナドナされてきて常駐している私です。
関わっていたプロジェクトが別だったので、作業で直接一緒になったことはありませんでしたが、右も左も分からない私にとって、同じ新卒の同い年の人間が近くにいるというだけで少しホッとできた感覚がありました。
「同い年の新卒社員がいる」ただそれだけ
同い年の新卒社員が同じフロア内にいる。でもプロジェクトが別々だから作業で関わることは無い。それについて、当時の私は特にそれ以上何も思うところはありませんでした。プロジェクトが違うんだから話す機会が無いのは当たり前だな、くらいの感覚です。
その人がどのような研修を受けているのか、どのような作業を任されているのか、ドンのような動きに対してどのような評価をされているのか。同じ年に社会に出た人間として、その人と自分を比べて見て、吸収すべきところは吸収し、ダメだと思うような振る舞いはしないようにするという発想を持つ余裕が無かったと思います。
比べるという発想を持つには、自分がどういう立場にいるのかを理解している必要があります。私はまだ、何も理解していませんでした。
この話には続きがある
ここでは、事実だけを置いておきます。
同じ年に社会に出た人間が2人、同じフロアにいた。そして関わることはなかった。
この2人がその後どうなったかは、いずれ書こうと思います。私は最終的に6つか7つの現場を転々として、15年目に会社を辞めました。もうひとりがどうなったかは、そのときに。

