入社2週間で現場に出た私が、最初に「これが常駐か」と実感した瞬間があります。
朝、家から客先に向かって歩いているときでした。
自社に寄らずに、現場へ行く
常駐というのは、自社に出社してから客先へ向かうものではありません。家から直接、客先に行きます。まるで客先の社員のように。
考えてみれば当たり前です。自社に寄る理由がないのですから。
それでも当時の私は、ちょっとびっくりしました。自社に出社することなく現場に直接行くのが普通なんだな、と。
驚きが「ちょっと」で済んでいるところに、当時の無防備さが出ていると思います。
私は、自分の会社に通ったことがほぼなかった
整理すると、こういうことです。
入社して2週間、本社でビジネスマナー研修を受けた。そのあとは客先に直行する日々になった。つまり私は、自分の会社に通勤した経験をほとんど持たないまま、社会人生活を始めたことになります。
朝、同じ会社の人にほとんど会いません。昼、同じ会社の人と食事をしません。夕方、同じ会社の人と一緒に帰りません。
周りにいるのは、別の会社の人だらけです。(面談をしてくれた先輩社員1人だけはいましたが)
この状態が、あとで効いてくる
当時はまったく気にしていませんでした。むしろ自社に寄らずに済むので通勤が楽でいいな、くらいに思っていたかもしれません。
ただ、この状態が続くと何が起きるか。
自社に対する所属感が、最初から育ちません。あとになって月に一度の帰社日や、年に一度の社員旅行が、どうにも他人行儀に感じられるようになるのですが、原因はここにあります。もともと居場所を持ったことがないのだから、帰る場所として感じられるはずがない。
よく、「帰属意識」という言葉が使われていると思いますが、正直この「帰属意識」という言葉はあまりピンときません。普段あまり使う言葉ではないので、「帰属意識薄くなったな」と感じたことはありません。ただ、自社の社員である理由は無いな…と、そんな感覚は芽生え始めていました。
そうです、入社1ヶ月足らずの時点で、私はもう自分の会社の人間ではなくなり始めていました。

