誰も話を聞きに来ないブースに、私は同情で座った

誰も話を聞きに来ないブースに、私は同情で座った SESのリアル

私は新卒でSES企業に入り、そこで約15年を過ごしました。いまは自社開発の会社にいます。

なぜあの会社に入ったのか。振り返ると、始まりはあまりにも軽い出来事でした。

その日、特に行きたい会社はなかった

私は工学系の大学に進んでいて、なんとなくIT系に行くつもりでいました。大学でプログラムを習っていたので、たぶんプログラマーになるんだろう、くらいの感覚です。

SE(システムエンジニア)と言われてもピンとこない程度の知識でした。SESという業態にいたっては、言葉すら知りませんでした。

IT系はなんとなくカッコいいイメージがありました。忙しそうだけど、給料もそんなに悪くないのかな、と思っていた気がします。それくらいです。特に入りたい会社があったわけでもありません。

そんな状態で、学内で開かれた合同企業説明会に参加しました。

そのブースだけ、誰も来ていなかった

会場を歩いていると、学生がちょこちょこと集まって話を聞いているブースが並んでいました。その中に一つだけ、誰も話を聞きに来ていないブースがありました。

座っていたのは、その企業の男性がひとりだけです。

私はそれを見て、なんだか可哀そうに思えてしまいました。話だけでも聞いてみようか、と。

もしかしたら、目が合ったのかもしれない

いま思い返しても、なぜあのブースに行ったのか分かりません。事業内容に興味を持ったわけでも、条件に惹かれたわけでもない。ただ、誰も来ていないのが気の毒だった。それだけです。

もしかしたら、目が合ってしまったのかもしれません。

話を聞いていると、「今度、会社説明会があるから来れますか?」と聞かれました。断る理由も特になかったので、行くことになりました。

15年後に思うこと

その会社に、私は15年勤めることになります。

同情で座ったブースの会社に、15年ドナドナされ続けた。文章にすると出来すぎているようですが、本当にそうでした。

あのとき私の考えが甘かったのは事実です。ただ、これから書いていく話を読んでもらえれば分かると思うのですが、20歳そこそこの学生が、あの場で見抜けるようなものではありませんでした。それは能力の問題ではなく、単純に情報がなかったのだと、いまは思っています。

次の記事では、その会社説明会に行った日の話を書きます。行ってみたら、なぜかその日のうちに面接が組まれていたのです。。

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