裁量労働制を採用しているSES企業にお勤めの場合、今すぐに辞めて(逃げて)ください。
裁量労働制と言うと、労働者自身が裁量をもって柔軟に働き方を決めることができて、それによりワークライフバランスの一端を担う制度というのが表向きの顔です。
しかし、働き方の自由度が高い反面、働いた時間が給料に反映されることがない(どれだけ働いても、逆にほんの少ししか働かなくても給料は一定)という側面があります。それはSES技術者にとっては「定額働かされ放題」でしかない最悪のシステムになります。
働けば働くほど、あなたの価値は「コンビニバイト」以下になる
所属しているSES企業が裁量労働制を採用していて「うちは裁量労働制だから、柔軟に働き方を決めることができるよ!」などと言っていても、SESの現場において自分の裁量で仕事時間を決められることなどあり得ません。客先の始業時間に合わせ、客先の指示のもと、客先のスケジュールに振り回されるのが現実です。
ここで、具体的な数字を出して計算してみましょう。例えば 月給30万円のエンジニアが、毎日定時で帰宅できた場合と、炎上案件のトラブル対応に追われていた場合で考えてみます。
- 毎日定時(月160時間)で帰れた場合 時給 = 1,875円
- 炎上にて月250時間働いた場合(残業90時間でも残業代は0円) 時給 = 1,200円
炎上プロジェクトの火消しのために長時間労働をすればするほど、あなたの時給はどんどん下がっていくのです。東京都の最低賃金が1,100円を超えている今、難易度の高い開発業務をこなしながら、時給換算でコンビニの夜勤バイトに負ける。名ばかり裁量労働制のSESエンジニアによくある「働いたら負け」の構図ここにあり、という典型的な例です。
本当に、裁量労働制をアピールするSES企業は恥を知りましょう。(ただ残業代を払わなくて済む口実にしたいだけですよね)
「できる人」への報酬は、さらなる「高難度タスク」という罰ゲーム
また、当たり前と言えば当たり前の流れではありますが、あなたが優秀であればあるほど現場からは重宝されます。ただそれは、報酬アップに直結するような重宝ではなく、「あの人は難しいタスクもこなしてくれる優秀な人」扱いであり、結果として難しい作業を振られるようになります。
普通の感覚であれば、「より高度な仕事」には「より高い報酬」がついて当たり前ですが、SES×裁量労働制の世界では、高度な仕事をこなしてもあなたの給料は1円も増えません。
頑張って難しい仕事を完遂しても、待っているのは「次のさらに難しい仕事」という罰ゲームだけです。
「頑張らない方がマシ」という思考は至極当たり前
頑張れば頑張るだけ時給が下がる、頑張れば頑張るだけ難しい仕事を押し付けられる…。この事実に気が付いたとき、「頑張らない方がマシ」という考えが頭によぎるのではないでしょうか。でも、仕事だから頑張らないわけにはいかない、サボるわけにはいかない…と、あなたが真面目であればあるほど、結局はSESの沼にハマっていってしまいます。
でもよくよく考えてみてください。いま蔓延しているSES業の実態が既にグレーゾーンなわけですから、そのグレーな流れにしがみつくことは無いんです。むしろ、そっちがその気(SESエンジニアから搾取し続ける気)ならと、こちらも適当にこなして早く帰ることを第一に考えてしまって全然問題ありません。
頑張れば頑張るだけ損をしてしまうんだから頑張りすぎない。スケジュールの前倒しなどせず最低限のタスクを片付けることに集中する。無理なスケジュールであればそれを守ることもない。SESは技術力を提供する時間での精算ですから、成果物の責任などSESエンジニアにはありません(これは別記事でもお話をしようと思います)。
頑張りすぎても利用されるだけされて、特に待遇などが劇的に変わることもなく最終的にはポイ捨てされて終わりです。変に入り込みすぎず、ドライな契約関係と割り切りましょう。
まとめ:その努力を「正当に評価される場所」へ
裁量労働制を隠れ蓑にして、エンジニアの善意と技術を安売りさせる企業に未来はありません。「いかに適当に最低限のタスクをこなすか」が賢い立ち回りになってしまうSESでは、自身のスキルを磨いていくことも難しいはずです。
どうせ頑張るなら、その頑張りが正当に評価されて自分にリターンがある環境を選びましょう。「おかしい」と思った今が、その搾取のループから抜け出す最大のチャンスです。

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